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この記事を書いた人|主任研究員 トト
現役の家電量販店スタッフ。ビューティ家電コーナーを8年担当し、年間1,000人以上のお客さまの悩みに対応してきました。売り場では言いきれなかった本音を、研究レポートとして発信しています。
家電量販店でオーラルケア家電を担当している「僕」トトです。ダイソン初の電動歯ブラシ「CameraJet(カメラジェット/型番OC01)」、気になっている方も多いですよね。カメラで歯間を見て自動でジェット噴射する、まさにAI時代のハイテク歯ブラシです。
ただ、この製品については、買う前にどうしても知っておいてほしいことがあります。海外では発売直後に販売停止の報道が出ている一方で、日本では初回入荷が完売するほどの大人気という、ちょっと不思議な状況になっているんです。
先に結論だけお伝えします。「面白い製品なのは間違いない。でも8万円出して今すぐ飛びつくより、もう少し状況を見てからでも遅くない」——これが、売り場で聞かれたときに僕がお伝えしている今の正直な考えです。なぜそう言うのか、事実を整理しながら説明していきますね。
まず、CameraJet ってどんな歯ブラシ?
ダイソンが2026年9月1日に発売した、同社初の電動歯ブラシです。9月2日からは全国の家電量販店でも取り扱いが始まりました。日本での価格は79,800円(税込)。電動歯ブラシとしては、かなり思い切った価格帯です。
何がすごいかというと、ブラシの先端に10万画素のマクロカメラが入っていること。このカメラが毎秒28枚の画像を解析して歯と歯のすき間を検知し、そこへ100ミリ秒未満でマウスリンス(洗口液)のジェットを自動で噴射する、という仕組みです。つまりブラッシングとフロスを1台でこなす、という発想の製品なんですね。
ざっくりスペック
- 発売日:2026年9月1日(公式)/9月2日(家電量販店)
- 価格:79,800円(税込)
- 型番:OC01(セラミックピンク=OC01PI/セラミックウルトラブルー=OC01UBL)
- カラー:セラミックピンク/セラミックウルトラブルー
- サイズ:273×44×44mm/質量:約230g(ブラシヘッド1本含む)
- 充電:USB-C接続マグネット式/充電ドック
- 特徴:カメラ搭載・AI検知・マウスリンス自動噴射・アプリ連携・口腔内カメラ機能
発想としては本当に面白いです。「歯ブラシがついにここまで来たか」という一台。ただ、話はここで終わりません。
海外で何が起きているのか(事実を正確に)
ここが今回いちばんお伝えしたいところです。断定を避けて、報道されている事実だけを整理します。
海外の報道によると、ダイソンはこのCameraJetを9月初めに発売しましたが、2週間も経たないうちに、アメリカ・フランス・イギリスのダイソン公式サイトで購入できなくなったとされています。米国サイトには、在庫が戻ったら知らせる「Notify me(入荷通知)」ボタンが設置されているとのことです。
理由として報じられているのは、ユーザーからの不具合報告です。海外メディアは、過熱・充電の不具合・酸化・電池部分への浸水といった声が上がっていると伝えています。あるレビューでは、開封から24時間経たずに製品が動かなくなったという報告もありました。
これに対してダイソンは、「CameraJet製品のごく初期のロットの一部で、部品の問題が発生した可能性がある」と説明しているとされています。つまり、
- 「全製品のリコール(回収)」ではない
- ダイソンが対応しているのは、特定の初期ロットの一部という位置づけ
この点は誤解されやすいので、正確に押さえておいてください。「ダイソンの歯ブラシが全部欠陥」という話ではなく、「初期ロットの一部に部品の問題があり、主要国で一時的に販売が止まっている」というのが、現時点で報じられている内容です。

こういう「発売直後の新技術製品」で初期ロットにトラブルが出るのは、正直めずらしい話ではないんです。ダイソンに限らず、世界初の機構を積んだ製品は、市場に出てから初めて分かる問題がどうしても出てきます。だからこそ、僕は「悪い製品だ」と決めつけるつもりはありません。ただ、8万円という金額を考えると、わざわざ最初のロットに手を挙げなくてもいいのでは、というのが売り場からの本音です。
一方、日本では——初回完売の大人気
面白いのが、日本の状況です。僕の売り場では、最初の入荷分はすべて売れてしまいました。現在は次回入荷が未定という、かなりの人気ぶりです。ダイソンというブランド力と、カメラ搭載という話題性で、注目度は抜群なんですね。
そして正直にお伝えすると、今のところ僕の売り場では、初期不良の問い合わせは受けていません。日本での販売停止やリコールについても、この記事を書いている時点で、ダイソンからの公式発表は確認できていません。
ただ、ここで安心しきってしまうのは早いかな、とも思っています。海外であれだけ報道が出ている以上、日本でも今後、同じような問い合わせが出てくる可能性はゼロではない。売り場に立つ人間として、そこは正直に「これから注意して見ていくところ」だと感じています。
で、今買って大丈夫?——判断のための3つの視点
「結局どうすればいいの?」という方へ。売り場でお伝えしている判断材料を、3つに整理します。
視点1:どうしても今すぐ最新が欲しいか
新しいもの好きで、多少のリスクは承知のうえで最新ガジェットを楽しみたい——そういう方なら、止めはしません。ただし、購入したら必ず保証登録をして、レシートや保証書を保管しておいてください。万一初期不良があっても対応してもらえるように、備えだけはしておきましょう。
視点2:8万円を「歯ブラシ」に出す覚悟があるか
CameraJetは歯ブラシ+フロス+口腔内カメラの複合機ですが、それでも79,800円は電動歯ブラシとして最上位クラスです。しかもランニングコストもかかります。交換ブラシに加えて、SLSフリー(低発泡)の歯磨き粉やマウスリンスへの切り替えが前提とされているので、本体価格だけでは終わりません。ここを許容できるかどうか。
視点3:少し待てるなら、待つのが賢い
これが僕のいちばんの推しです。海外で報じられている部品の問題は、裏を返せば改良された次のロットが出てくる可能性が高いということ。数か月待てば、初期トラブルが落ち着いた在庫が流通するはずです。急がないなら、それを待つのがいちばん安全で、かつ賢い買い方だと思います。
待てない・別の選択肢が欲しい人へ
「オーラルケアを今すぐアップグレードしたい、でもCameraJetの様子見はしたい」という方には、実績のある2台を挙げておきます。どちらも電動歯ブラシとして評価が固まっていて、安心して選べます。
ブラウン オーラルB iO9
丸型回転ブラシに遠心マイクロモーションを組み合わせた、ブラウンの最上位(日本正規の現行型番はiOM92J22ACBK-W/ブラックオニキス)。スマート押しつけ防止センサーやカラーのインタラクティブディスプレイを備えていて、実勢価格は37,000〜42,000円前後。CameraJetの半額程度です。
フィリップス ソニッケアー ダイヤモンドクリーン9000
毎分約31,000ストロークの音波振動で磨く定番モデル(型番HX9911/57)。こちらも実勢42,000円前後で、音波式の完成された使い心地が魅力です。
このあたりは「新技術の一番手」ではないぶん、トラブルの心配が少なく、毎日のケアを堅実に底上げしてくれます。CameraJetが気になる方も、まずはこうした実績機で電動歯ブラシに慣れてから、次のロットのCameraJetを検討する、という順番もアリだと思いますよ。
よくある質問
Q. ダイソン CameraJet はリコール(回収)されたのですか?
現時点で報じられているのは「全製品のリコール」ではなく、ダイソンが「ごく初期のロットの一部で部品の問題が発生した可能性がある」と説明し、対応しているという内容です。海外の主要国では公式サイトで一時的に購入できない状態と報道されていますが、日本での販売停止やリコールの公式発表は、この記事の執筆時点では確認できていません。最新情報はダイソン公式でご確認ください。
Q. 日本でも買えなくなりますか?
2026年9月時点では、日本では販売が続いており、むしろ初回入荷が完売するほどの人気です。今後どうなるかは公式発表次第なので、断定はできません。
Q. 今持っている人はどうすればいい?
まずは保証登録とレシートの保管を。もし過熱・充電不良・水漏れなど、報道されているような症状が出たら、自己判断で使い続けず、ダイソンのサポートに問い合わせるのが安全です。
Q. 結局、買いですか?
「面白い製品だが、8万円出して今すぐ最初のロットに飛びつく必要はない」というのが僕の考えです。新しいもの好きの方は保証を備えたうえでどうぞ。少しでも不安があるなら、改良版を待つか、実績のあるオーラルB・ソニッケアーを選ぶのが堅実です。
まとめ
ダイソン CameraJet は、カメラとAIで歯間ケアを自動化するという、これまでにない発想の電動歯ブラシです。方向性そのものは本当に面白いし、いずれオーラルケアの新しい形になっていく可能性を感じます。
ただ、2026年9月の今この瞬間は、海外で初期ロットの部品問題が報じられ、主要国で一時的に販売が止まっているという事実があります。日本では大人気で手に入りにくい状況ですが、だからこそ焦らず、改良された次のロットを待つ、あるいは実績のある他社モデルを選ぶという選択肢も、ぜひ頭に入れておいてください。
売り場に立っていて思うのは、話題の新製品ほど「みんなが買っているから」で判断しがちだということ。でも、8万円は決して安くありません。この記事が、あなたが落ち着いて判断するための材料になればうれしいです。
また気になる家電があったら、のぞきに来てくださいね。



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